「これ、時計?」――そう思わせるほどの透明感。ウブロコピーのビッグバン・ソウル、642.JX.7170.RXは、ケースにブルーのサファイアクリスタルを採用した異色作だ。通常のスケルトン時計はムーブメントの地板や歯車が見えるが、このモデルではケースそのものが透けている。45mmのケースは、光の角度で濃い青色からほとんど無色にまで変化し、見ているだけで飽きない。素材はサファイアなので傷つきにくく、色褪せない。ただし硬い分、衝撃には脆いので注意。
文字盤はスケルトン、でも情報はしっかり
ブラックのスケルトンダイヤルからは、自動巻きクロノグラフの歯車や地板が丸見え。針とインデックスにはホワイトゴールドと夜光塗料が使われ、暗所でも時間は読める。3時位置に30分積算計、6時位置に12時間積算計、9時位置にスモールセコンド。4時半に日付窓。情報量は多いが、スケルトンならではの「機械美」が目を引くので、かえって視覚的な雑味を感じさせない。秒針の先端の赤いアクセントが、全体のクールな印象に遊び心を加えている。
心臓部は自社製HUB1280

搭載する自動巻きクロノグラフ、キャリバーHUB1280は約72時間のパワーリザーブ。垂直クラッチとフライバック機能を備え、クロノグラフのスタート/ストップ時の針の跳ねがほとんどない。シースルーバックもサファイアクリスタルで、ケースの内外からムーブメントを鑑賞できる。防水は50m。手洗いや雨には十分だが、この時計で泳ぐのはおすすめしない。
装着感と実用性
ラバーストラップはブラック。表面の微細なテクスチャーが滑りを防ぎ、汗や水に強い。HUBLOTのワンタッチ交換システムで、別のストラップに簡単に替えられる。ケースはサファイアのおかげで思ったより軽く、長時間の装着でも疲れにくい。ただし、普段使いにはやや「特別感」が強すぎるかもしれない。パーティーやイベントなど、周囲の視線を集めたいシーンで真価を発揮する。
この時計が向く人
「周りと同じ時計には絶対に飽きた」というコレクター。特に、素材そのものの美しさに価値を見出す人。スーツには合わせにくいが、クリエイティブな職種やカジュアルな装いでその存在感を放つ。価格は超高額で、入手も困難。しかし、「所有する喜び」を何よりも優先するなら、これ以上ない選択肢だ。
実物を見ればわかる。写真では絶対に伝わらない、ブルーサファイアケースの透明感と光の反射。もしあなたが「時計は工業製品ではなく、身に着けるアート」と考えるなら、この一本は強烈なメッセージになる。HUBLOTのビッグバン・ソウルが、サファイアケースで切り拓く新次元。それが、642.JX.7170.RXだ。 |